X線CT画像におけるMTFとNPSの関係を与える近似式の導出を行い、同精度が比較的高いものであることを確認した。フィルタ補正逆投影法によるX線CT画像の個々の画素の雑音SDを与える解析的な式を導出し、同式と関連する形で質量減弱係数のみを用いて各画素における吸収線量を近似計算する事を試み、モンテカルロシミュレーションや実測値と比較することによって、同方法による計算結果の精度が比較的高いことを示した。軟部組織で構成された被写体に対しては、雑音の分布がある正規分布に近似的に従うことを確認した。以上のことから、理想的な条件下で各画素の雑音SDから各画素領域における吸収線量を推定できる可能性を示した。
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