研究課題/領域番号 |
24601012
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
川村 拓 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (80424050)
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キーワード | ポリマーゲル線量計 / 光断層装置 / 吸収線量応答特性 |
研究概要 |
本研究では、ポリマーゲル線量計の線量評価法として、従来のMRIを使用したR2による線量評価法や現在検討されている他線量評価法と比較して、良好な線量評価が可能な光断層装置およびシステムを開発することを目的としている。 本年度は直動ステージ、ステージコントローラ、光源、光ダイオードなどを組み合わせることにより、光断層装置の試作機を製作した。続いて、段階的に放射線量を変化させたポリマーゲル線量計を使用して、試作機の吸収線量応答特性試験を行った。その際にポリマーゲル線量計を通過した光量は、試作機の検出側である光ダイオードから取得した。放射線量が多いポリマーゲル線量計の時ほど透過光量が減少し、放射線量に対する応答性がみられる結果を示した。 次に、部分的に放射線照射したポリマーゲル線量計を試作機で直線走査することにより応答プロファイルを取得した。照射部位に応じた応答結果が得られ、試作した光断層装置を用いて放射線照射位置特定が可能であることを確認した。 本年度試作した光断層装置では、被写体であるポリマーゲル線量計の回転操作による2次元画像再構成および画像作成が不可能である問題点とポリマーゲル線量計を封入する容器形状による光の屈折及び散乱の問題点があることが判明した。したがって今後の課題として次年度以降に必要な物品等を調達し、光断層装置を改良し画像作成できるシステムを構築する必要性について認識した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当該年度における本研究課題に対する研究割合が、交付申請書作成時の予定に比べて少なかったことがあげられる。理由としては日常業務や他研究課題に時間を取られ、本事業の遂行に一部支障をきたしたためである。 また試作した光断層装置に問題点があることが判明したことから、本研究課題の完了には現在判明している問題点を取り除く必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度が最終年度であるため、試作した光断層装置に不足している構成・部品の確認を行い、必要物品を速やかに準備し光断層装置の改良を行う。 また、平成26年度は、交付申請書作成時に予定していた研究時間よりも多く時間を確保し、研究を遂行する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
交付申請書に記載していた購入予定物品(He-Neレーザー, 1,000,000円)について、学内既導入備品を使用し実験が遂行可能であったため。 新たにステージコントローラ、直動ステージ等の光断層装置構築物品の購入必要性が生したため備品購入を予定している。
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