研究課題/領域番号 |
24603005
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
福井 恒明 法政大学, デザイン工学部, 教授 (40323513)
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キーワード | かいわい / 地区イメージ / 密度分布 / 施設配置計画 / グレイン / 景観まちづくり |
研究概要 |
1.イメージ形成に寄与する構成要素の調査及び分布データ作成:パブリックイメージをすでに持つ地区の調査として,2つのアプローチでデータを取得した.(1)「学生街」として認識されている早稲田・高田馬場,江古田,お茶の水を対象として構成要素を抽出し,その分布や密度についてデータの作成を行った.(2)自治体の景観計画の中で界隈として取り上げられている地区(秋葉原,東日暮里,神楽坂,渋谷)を取り上げ,そのイメージ構成要素を景観計画から抽出すると共に,現地調査によって景観計画では明示的に記載されていないが,界隈の形成に寄与している要素を抽出し,全体として分布データの作成を行った. 2.イメージ形成要素の分布データ解析:上記1.についてそれぞれ分布の特徴を定量的に把握した.(1)については,学生街との認識は,地区全体において学生が利用する拠点が広く分布していること,との仮説を得た.(2)については,界隈の認識にいくつかのパターンがあることを把握した.これらによって,地区イメージとそれを構成する要素の空間的分布の対応を確認した. 3.パブリックイメージの形成過程に関する調査:パブリックイメージの形成過程として,来街者が街中で着眼する要素に着目し,定量的分析を行った.具体的にはお茶の水地区を対象とする現地回遊実験により,被験者が注目する街中の要素と印象に残る要素の関係性についてデータを取得し,分析を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が2012年4月に所属機関を異動したため,初年度の研究環境構築に時間が掛かったため遅れが生じた.2013年度は順調に進捗したが当初の遅れを回復するには至っていない.
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今後の研究の推進方策 |
1.イメージ形成に寄与する構成要素の調査と分布データを拡充する. 2.過年度に実施した要素分布データを合わせて比較検討し,地区イメージが形成される場合の要素の分布・配置条件を抽出する. 3.現地回遊実験の実施により,地区のイメージ形成過程の特徴を考察する.
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次年度の研究費の使用計画 |
学生の卒業論文提出締切の関係で,事前の想定よりも被験者数を少なくして実験を実施した.また,研究成果の部分的とりまとめと投稿を行うための経費と想定していたが,とりまとめが年度末に間に合わずに繰り越した. 現地調査・データ整理のための謝金,現地回遊実験の被験者謝金,データ整理に必要な危機やソフトウェアの購入,関連する消耗品購入,研究成果の投稿,印刷等のために使用する.
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