研究課題/領域番号 |
24603012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
田浦 俊春 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環重点研究部, 教授 (00251497)
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研究分担者 |
妻屋 彰 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10324815)
山田 香織 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環重点研究部, 助教 (00628927)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | デザイン / 機能 |
研究概要 |
(1)主題的関係に基づいて新たな状況を生成する方法論の構築を行った. 申請者らはこれまでに,主題的関係は,A:実体を持つ概念(たとえば,物,生物),Bを実体の持たない概念(たとえば,動作,状態)を用いて,①Bを介した2つのA間の関係A1←B1→A2と,②Aを介した2つのB間の関係B1←A1→B2として記述できることを見出している.そして,2つの主題的関係を組み合わせることで新たな状況を導くことができることを明らかにしている.本年度においては,さらに事例を蓄積することで,真に新たな状況の場面に結びつくパターンを見出すことを行った. (2)機能を合成することにより新たな機能を生成する方法論の構築を行った. いくつかの既存の機能を下位のレベルに分解し,それらを下位のレベルにおいて合成することにより,新たな機能を生成する方法論を構築している.本年度では,この方法論を更に発展させ,機能の目的に注目し,その共通性から新たな機能を生成する方法論の構築を行った. (3)日常生活に内在する主題的関係や,既存の工業製品の有する内部機能をデータベースとして蓄積した.これまでに,申請者らは,単語の3項関係(たとえば,「自動車が人を運ぶ」(機能)と「ナイフでリンゴを切る」(主題的関係)))として,その抽出を試みている.具体的には,これまで2項関係(たとえば,人を運ぶ)の抽出に用いられてきた手法を発展されることで,半自動的に,マニュアルや特許のテキスト集合から,3項関係を抽出する方法を構築している.本年度では,更に,機能表現における3項関係と主題的関係における3項関係を関連づけるための方法を構築した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の特徴である,工業製品の外側と内側の双方からのアプローチを行うことができた.初年度の目標である基礎的方法論の確立はおおむね順調に進展させることができた.
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今後の研究の推進方策 |
予定とうり推進したい. とくに,初年度の得られた研究成果を積極的に対外発表し,関連研究者と議論を重ねることで,本研究で構築する理論や方法論をより洗練していきたい.
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次年度の研究費の使用計画 |
研究のためのインフラ(主としてコンピュータ)は,おおむね初年度で整えることができたので,次年度以降は,研究成果の発表を行うため旅費に研究費の多くを使用したい.
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