研究課題/領域番号 |
24603012
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
田浦 俊春 神戸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (00251497)
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研究分担者 |
妻屋 彰 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10324815)
山田 香織 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環, 助教 (00628927)
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キーワード | デザイン / 機能 / 設計 |
研究概要 |
(1) 製品には,設計者によって意図された機能に加え,利用者によって発見される潜在的な機能が含まれている場合がある.このような機能は「潜在機能」と呼ばれている.潜在機能は,利用者によって発見されることが多いが,設計者が予め想定することができると,より付加価値の高い製品を開発することや事故を未然に防ぐことができる.「潜在機能」を(それが使用されるより以前という意味において)を推論してみると,明らかに不適当と思われるものが推論されることが多かった.一方で,機能の推論においては,その下位の情報である属性に注目することで,推論を高精度化できることが知られている.そこで,本年は,属性関係を導入することで,潜在機能の推論の高精度化を試みた.機能の推論に関する研究成果は,19th ICED, 2013IASDR, 2013年度精密工学会秋季大会および日本機械学会第23回設計工学・システム部門講演会において発表した.なお,従来からの潜在機能に関する研究をまとめた「潜在機能を考慮した推論過程の検討」と題する研究論文が日本機械学会論文集C編に掲載された, (2)昨年度に引き続き,主題的関係に関するデータベースの構築を試みた.本年度はとくに,テキストから抽出した主題的関係が,機能を関するものなのか,状況に関するものなのか区別するための方法論を,係り受け関係から区別する方法論を構築した. (3)本研究の基本的枠組みとして,概念生成の方法論についての理論を構築し,「A systematized theory of creative concept generation in design: first-order and high-order concept generation」と題する論文を国際ジャーナルである「Research in Engineering Design」に投稿し掲載された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年と同様に,工業製品の外側と内側の双方からのアプローチを行うことができた.2年目の目標である基礎的方法論の構築は概ね順調に達成された.
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今後の研究の推進方策 |
予定とおり推進したい. 今年度は,最終年度であるので,研究成果を積極的に発表したい.国際会議にも投稿する予定である.
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