FFT解析およびフラクタル解析による、陶器表面性状に対する高精度な癒しの定量評価を行った。従来手法では、測定範囲が微小領域であり測定間隔が広いことから、「手触りによる癒し効果」の検証に対してうまく評価できなかった。 (1)高精度なFFT解析の結果から、人の手によって作られた陶器が人に与える癒し効果は高く、機械的に作られた陶器が人に与える癒し効果は低い。また、製作者の力量によって陶器の癒し効果に違いが現れ、素人が作ったものよりも有名陶芸家が作ったものの方が癒し効果が高いことがわかった。 (2)人の手によって作られた陶器のフラクタル次元は、触覚を感じられる巨視的範囲においてD=2.63付近に集中する。
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