研究課題/領域番号 |
24603039
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
近藤 伸亮 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員 (40336516)
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研究分担者 |
福重 真一 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10432527)
舘野 寿丈 産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 准教授 (30236559)
野間口 大 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90362657)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 持続可能ビジネス / シナリオ / パターン言語 / 外部性 / アスペクトモデル |
研究実績の概要 |
持続可能な社会に向けた動きを企業のビジネスモデルや生活者のライフスタイルとして協調的に設計するための方法論および支援システムの開発を目的とし、様々な事業分野における持続可能ビジネス事例を収集し、共通する課題と成功要因を分析・ルール化することで持続可能ビジネスの「パターン言語」を構築し、これと様々なモデル化手法を組み合わせて持続可能ビジネスを体系的に設計する手法およびシステムの開発を行った。 平成24年度はパターン言語の要素となる国内の持続可能ビジネス事例を収集、分析、類型化し、平成25年度には「外部性の考慮」という観点から持続可能ビジネス設計条件を整理・分類し、それらを表現するために必要となる各種モデル化手法を適切に組み合わせて持続可能ビジネス設計を支援する手法を開発した。平成26年度においては小型家電リサイクルビジネスを例題として同手法を用いた設計ワークショップを実施し、各種モデル化手法およびアイデア生成手法の有効性とその適用有効範囲を明らかにした。 本研究で用いたステークホルダネットワークモデル(SHモデル)、ロジックツリーモデル、因果ループ図等のモデルは、それぞれ持続可能ビジネスのアイデアを効果的に表現しうること、さらに複数のモデル表現を付き合わせることで有効なビジネスモデルを抜け・漏れなく生成可能であることがわかった。またパターン言語の考え方を用いた問題事象や解決策のパターンのネットワーク的表現がアイデア生成に有効であることを確かめた。一方で、複数アスペクトモデルの関連付け、矛盾、抜け・漏れの発見を人手で行っているため、ビジネスモデルが大規模化、詳細化するとともに、複数モデルの整合性管理が困難になることなどがわかった。このような作業を計算機化することで、本手法をさらに有効なものにできると期待できる。 最終年度は3件の査読付論文、6件の学会発表を行った。
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