研究課題/領域番号 |
24610003
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
道和 百合 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 医員 (60625200)
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研究分担者 |
瀧本 禎之 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00396699)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 医療倫理 |
研究概要 |
主任研究者道和は、現在の臨床倫理コンサルテーションの実施状況とその活動内容を把握するために、全国の病院機能評価機構認定病院2435病院を対象に質問紙調査を実施した。臨床倫理コンサルテーションや臨床倫理への関心は、2013年に臨床倫理学会が創設されたり雑誌の特集に組まれるなど関心は高まっている。しかし臨床倫理に関する組織の普及具合、活動内容に関する調査は近年行われておらず、研究者がアンケート調査前に行った聞き取りでも、他の施設ではどのようにしているのか知りたい、どのようにやっていったらいいのかわからない、といった意見があったことから、全国調査を行うことは臨床倫理に関心をもつ病院関係者にとって有用であると考えた。回答者の利便性を考え、ウェブアンケートと質問紙の両方で行った。2012年12月から2013年2月までの期間で行い、472施設から回答を得た。今回は組織についての質問であったため、個人レベルで倫理コンサルテーションを行っている施設は当てはまらず回答者が限定された可能性はある。アンケート結果は現在集計作業中であるが、回答者は臨床倫理コンサルテーションや臨床倫理教育、院内指針作成など臨床倫理に取り組んでいる施設が中心であった。 研究分担者瀧本は、東京大学医学部附属病院患者相談センターで過去に取り扱った事例を検討している。瀧本は過去にも患者相談の内容をまとめているが、今回は倫理的問題を中心に分類し、その内容について分析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
学内の倫理申請まで準備と承認を得るまでに予定以上の日数を要したため、アンケート開始が遅れたのと共に費用がかさんだ。2012年度中に集計結果を謝礼と共にアンケート回答者に送付する予定だったが、集計と謝礼の送付が2013年度にずれこんだ。
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今後の研究の推進方策 |
アンケートの結果を基に現在の臨床倫理に関する組織が抱えている問題点を明らかにする。それをさらに具体的に内容を掘り下げるために、アンケート調査と同時に募集したインタビュー調査協力者にインタビューを行う。また瀧本氏による東京大学医学部附属病院患者相談センターで取り扱った事例の分析もあわせて、どのような教育方法が求めらているのかを明らかにし、それにあった教育方法を考案する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は、前年度のアンケートの集計を引き続き行い、集計結果を謝礼と共に回答者に送付する。また旅費、通信費用と謝礼に使用する予定である。
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