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2015 年度 実績報告書

広域観光地ネットワークが「持続可能な地域形成」に及ぼすインパクトの多面的考察

研究課題

研究課題/領域番号 24611003
研究機関首都大学東京

研究代表者

高澤 由美  首都大学東京, 都市環境科学研究科, 特任准教授 (20509054)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード広域連携 / 観光地ネットワーク
研究実績の概要

本年度は、文献調査に加えて現地調査を実施した。
分析対象としている国境を越える広域ネットワーク組織Alpine Pearls(以下AP)は設立後10年目をむかえ、その活動内容にも変化がでていることが明らかになった。従来は情報共有やソリューションの共有が主となっていたが、現在はResult Orientedの対応が求められている。その背景には、APに対する地域からの期待がある。APの会員自治体は原則年間12,000ユーロの会費を負担している。会員は小規模な自治体で構成されているため、年数を重ねるに連れ負担相応の結果が求められるようになっている。しかしながらそれぞれのニーズが異なるため、その対応に事務局が腐心している姿が浮かび上がった。
APの活動は地域へも着実に影響を及ぼしはじめている。具体的には(1)地域のサプライヤーであるホテルや小売店舗・ケーブルカー等の関連施設への理念の波及、(2)他の目的的なネットワーク活動への拡がりなどである。設立当初は行政組織間の活動が主であったが、現在はAP内の70のホテルがパートナーホテルとなっている。自治体のみならず、地域のサプライヤーの参画は、活動への理解が深まるだけでなく旅行客への理念の普及にもつながることが期待されている。また、APは環境負荷の少ないソフトモビリティシステムの普及を目的のひとつと掲げているが、このソフトモビリティシステムが他のネットワーク活動にもインパクトを及ぼし始めている。例えばNeukirchen am Grossvenediger(オーストリア)ではAPの活動で得た無料で利用できるモビリティサービスのノウハウを近隣の国立公園ネットワークに応用し、地域の夏期の集客に貢献している。

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公開日: 2017-01-06  

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