本研究は、外国人街の観光地化がどのように日本人住民と外国人住民との相互理解、雇用促進、外国人のエンパワーメントといった地域的課題を解決するための手段となりうるかを探ることを目的とした。調査は、群馬県邑楽郡大泉町のブラジル人街と大阪市生野区の韓国人街で行われた。 本研究の成果の一つとして、観光地化によって、日本人住民より外国人住民(=マイノリティ)がエンパワーされたことを示唆した点が挙げられる。また、外国人街への訪問は、観光客の異文化理解に対して良い影響を与えることもわかった。一方で、特に大泉町においては、日本人住民の多くは、観光地化に対して消極的もしくは反対であることがわかった。
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