研究課題/領域番号 |
24611034
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研究機関 | 石川工業高等専門学校 |
研究代表者 |
熊澤 栄二 石川工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30321425)
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研究分担者 |
堀内 美緒 金沢大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (00579196)
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キーワード | キリコ祭り / 祭礼景観 / 観光学 / 奥能登珠洲 / 能登観光戦略 |
研究概要 |
研究概要:ヒアリング調査(I)の実施およびアンケート調査(II)の企画とスケジュール化および実施。 1.観光資源化研究:里山環境の動態調査 対象地区:1地区の調査を実施 期間中随時ネット調査にて観光資源としての特徴について情報を収集および基礎的分析を実施し、能登における観光需要の分析を基に一部地域については観光戦略の検討を開始した。 2.祭礼状況の実態調査(7月~11月):実施時期の予定が立たず平成25年度は実施を見送った。 3.文化伝承の実態調査:地区のヒアリングについても随時進めている。 ヒアリング結果については、音声データ化を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「奥能登珠洲の小・中学生の祭礼に対する意識とその地域差に関する研究」について不採択になった論文の修正についてはデータの精査を加えて、修正箇所について研究分担者間で意見交換を行い修正方策を立てた。しかしデータの見直しに加えて再調査の予定が立たず、平成25年度の再提出は見送った。 今年度の成果としては、観光資源の評価とその実際的な運用について、研究対象地域と同じ能登島における観光対象の設定と観光戦略について具体的な提案を策定している。本成果分については、日本建築学会の支部および大会において口頭発表を行い、研究者間の意見交換をしている。特に観光資源の定量的な評価方法については、現在までの事例研究によりほぼ確立されたと評価しており、平成26年度以降は、本評価方法を基礎とした効率的な調査方法に則って研究を推敲して行く予定である。 また祭礼調査については、平成25年度は雨天も多く祭礼予定日と学生の日程が合わず見送らざるを得なかった。 CADにおける復元作業については、調査データの不足もあり、制作は遅れたが、測量結果を3次元のベクトルデータ変換を行なうpoint cloudの活用の方策については概ね運用方針をたてることができた。 研究分担者の現地のヒアリング調査については、遅れ気味ではあるが予定を消化しつつある。特に平成25年度はその音声データの文字データ化を中心に作業を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
祭礼調査については、平成25年度は日程調整が付かず断念したが、調査人員の確保を初動段階から調整を図り無理のない調査計画としたい。キリコ祭礼の調査員の確保については、平成26年度は分担研究者が所属する大学の学生の協力も視野に含め、現在までの調査の遅れを取り戻すことを検討している。また、現地調査が困難な場合は、地区のヒアリングにより情報を収集するなど、調査データの確保に務めるように計画を再検討している。 キリコの3D復元の実施についてはキリコ倉庫からキリコ本体を引出す作業員の確保が出来なかったが、有償の脅威力者を募り、住民の人足補助を行うことで一地区でも多く復元のデーター収集につとめられるようにスケジュールを管理し、地元行政との連携を密に図って行きたい。 平成26年度は、分担研究者者が研究の拠点を金沢市から能登地域に移動したので、現地の調整などについては平成25年度より格段に改善されることが期待できる。分担研究者が現地に駐在することにより地元との交渉などきめ細かな打ち合わせによりスケジュールを管理できる体制づくりに尽力する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
祭礼調査が実行できず、平成26年度に前年度までの予算が計上されたため。調査の謝金代として計上していた予算分が、未使用となったことと、本格的な調査に入る前のプレ調査および能登界隈の調査については公用車の活用等により実質的に資金が使用される場面が少なかったことも理由となった。 数日間の宿泊や夜間の調査となると滞在費の発生、お世話になる地域の住民への謝金が発生するが、平成25年度の場合のように、打ち合わせが多い場合には出来る限り公用車を使用、電話での交渉、メールでのやり取りが中心となり目に見える経費の使用には結びつかないことも多くなった。 祭礼調査:平成26年7月~平成26年11月(地区の事情にあわせて随時実行)キリコ復元調査:期間中随時実行。調査期間中に本学の学生の協力が得られない場合は、研究分担者が所属する大学の学生等の協力を仰ぐことも視野に入れて計画遂行ができるように再計画中である。またやむを得ず調査地域に漏れを生じることが予想される場合は、現地の住民のヒアリング、資料の提供などによりこの調査のやり残しの可能性をなくすような予算仕様の計画も検討している。またアンケートではもし調査に不足などが生じる可能性がある場合は、昨年度も活用した民間調査機関を活用することでスケジュールに変更をきたさないような計画に変更をする予定である。3次元復元についても、学生の協力が得られない場合についても学外協力者への協力を募る、また軽作業については一部委託を検討する等により研究推敲に支障が無いように予算配分を再検討している。
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