研究課題/領域番号 |
24611034
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研究機関 | 石川工業高等専門学校 |
研究代表者 |
熊澤 栄二 石川工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30321425)
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研究分担者 |
堀内 美緒 金沢大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (00579196)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | キリコ祭り / 祭礼景観 / 観光学 / 奥能登鈴 / 能登観光戦略 / 祭礼継承 / キリコ倉庫 |
研究実績の概要 |
平成27年度研究成果 珠洲市まちづくり相談室の協力を得て、蛸島、正院(小路)、馬緤、大谷、若山の5地区のキリコ祭りの現状調査とキリコ倉庫に関する実態調査として住民ヒアリングを実施した。併せて12月には石川県観光企画課との調整により、輪島市まんなか商店街のキリコの実測調査および3次元CGによるCADデータ化を行った。キリコの実態調査に関する成果は、大谷地区、馬緤地区住民および珠洲市まちづくり相談室にその成果報告を行い(3月29日)、併せてキリコ祭りの観光戦略として「能登のキリコ祭り」パンフレットを3月に発刊することができた。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果 【概要】4年間を通じて、基礎研究として4地区18集落のヒアリングを実施した。平成25年までに「キリコ祭り」の伝承の可能性についてまとめた結果、次世代を担う子ども達の意識形成として、キリコの組み立てなどの作業などの共同作業をきっかけとして、集落内のコミュニケーションが形成されていることが明らかになった。また子ども達も祭りのために演奏する笛、太鼓などの練習を通じて、成人後も祭り参加の動機を保ち続ける効果とともに地域の伝統芸能の指導者として地域に深く関わり続けるという集落の持続的な機能が存在することを明らかにした。また応用研究として、キリコ祭りの観光資源調査として各集落で現在建設が進められているキリコ倉庫の可能性を発見することができた。キリコを動態保存しつつ地域の観光資源として祭りシーズン以外でも、集落の個性にあわせて観光対象として活用する戦略をまとめることができた。 【意義・重要性】文化庁日本遺産に「キリコ祭り」が認定され、キリコ祭りの認知度も全国的に飛躍的に高まった。今後は作成された観光パンフレットを観光戦略の基礎としつつ、本権級活動によって提言された各集落単位でのキリコ倉庫の活用などの新しい長期スパンでの観光戦略の具体化が急務である。
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備考 |
日本遺産「灯り舞う半島 能登~熱狂のキリコ祭り~」活性化協議会作成のHP。本研究活動の一部成果が反映されています。
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