研究課題/領域番号 |
24612001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 一徳 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (60431475)
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研究分担者 |
佐藤 源之 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (40178778)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 地中レーダ / 地雷検知 / 不均質土壌 / 土壌特性 |
研究概要 |
当該年度では、不均質土壌が地中レーダに及ぼす影響についてさらに詳しく観察および考察を行った。不均質土壌はクラッタ(不要反射波)という形で地中レーダによって観察され、その強度によって地中レーダが本来観察したいものの検知率や画像化時の鮮明度が変化する。前年度までの研究では、そのクラッタが土壌の不均質度によって変化することを実験的、理論的、さらに数値計算によって明らかにしていた。また、このような不均質土壌と地中レーダ性能の関係を考慮し、土壌電気的特性の不均質度を評価することで、地雷除去作業における定性的な地中レーダ性能評価の例を示していた。そこで当該年度では、本研究課題において開発した土壌不均質度から土壌による電波の散乱強度を計算するモデルを用い、土壌による散乱電波(すなわちクラッタ)の強度と地中レーダによる地雷検知性能の関係を示した。これは、数種類の土壌で測定した電気的性質よりこれらの土壌におけるクラッタ強度を計算し、また、同時に同土壌おいて試験を行った地中レーダの地雷検知率を比較して得られたものである。このことにより、土壌評価により地中レーダ性能の定量評価が可能であるということを示した。 当該年度ではさらに、将来的に土壌評価に応用できると考えられるコモン・ミッド・ポイント(CMP)測定法における媒質電気的特性の推定精度向上に寄与するデータ解析手法の開発、および地上設置型合成開口レーダ(GB-SAR)においてその基本的性能の検討、評価を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題では、特に地雷除去作業で有益である地中レーダ性能の推定法開発を目的としている。土壌特性測定を用いた信頼性の高く科学的な評価法の開発では、定量的な評価が不可欠であるが、ここまでの研究においてその可能性を示すことができたことの意義は大きい。また、土壌特性評価に応用できる新たなレーダ計測法についても検討を行ったことは、この研究を地雷除去以外の分野へ応用する上で重要であると考える。当初当該年度において実施を計画していた研究項目のいくつかは実施できなかったが、次年度以降に実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
土壌不均質度から地中レーダのクラッタ量を計算するモデルの実証や改良を行うとともに、土壌電気的特性の測定法やその応用についての検討を行う。また、地中レーダによる地雷検知に関する研究結果について、国連や各国地雷除去センターを通じて情報を発信していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初予定していた海外での現地実験について、さらに研究が進んでから実施した方がよいと判断したため、当該年度では実施しなかった。この実験については次年度以降に実施する予定である。この分の研究費は、測定器などの購入に充てる予定であり、土壌電気的特性の高精度な測定が可能となることで本研究を遂行する上で有益である。
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