研究課題/領域番号 |
24613003
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
田辺 秀之 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 准教授 (50261178)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 染色体テリトリー / 核内配置 / 3D-FISH法 / マウスiPS細胞 |
研究概要 |
本研究では、マウス細胞初期化過程における関連遺伝子領域がどのようなゲノム動態・空間配置を示すのかを明らかにし、エピジェネティクス制御の仕組みを遺伝子ポジショニングの視点から探ることを目指している。まず、マウスiPS細胞形成過程に関連するOct3/4、Sox2、Klf4、c-Myc、Nanogの各遺伝子領域(17B1、3A3、4B3、15D1、6F2)に由来するBACクローンDNAを選定した(RP23-152G18、RP23-406A6、RP23-322L22、RP23-307D14、RP23-474G17)。それぞれの遺伝子が存在する染色体テリトリー領域(17、3、4、15、6番染色体)のペインティングプローブと組み合わせて、メタフェイズ染色体上でのFISHシグナルの検出条件を検討した。またこれらのFISHシグナルの染色体マップを確認し、適正な染色体上の物理的な位置にマップされるを確認した。細胞材料として、マウス繊維芽細胞、マウスES細胞、マウス卵細胞(未受精卵)、マウス受精卵(受精直後)、2細胞期、4細胞期、8細胞期、モルラー細胞期のサンプルをそれぞれ収集し、3次元構造を維持した固定法を施して、3D-FISH法に用いるための細胞核スライド標本を作製した。マウス卵細胞、受精卵、2細胞期、4細胞期、8細胞期、モルラー細胞期のサンプル収集には、連携研究者の三谷教授の指導の下、雌雄成体マウスより、卵巣と精巣を摘出し、体外受精を施す実験系を適用した。マウスiPS細胞の樹立実験とiPS細胞形成前後での細胞標本の作成が達成できていないので、今後はこのステップでの標本作製を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウスiPS細胞の樹立実験とiPS細胞形成前後での細胞標本の作成が達成できていないため、今後はこのステップでの標本作製を行い、3D-FISH法での染色体テリトリーと遺伝子空間配置解析を進める。
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今後の研究の推進方策 |
細胞材料として、マウス繊維芽細胞、マウスES細胞、マウス卵細胞(未受精卵)、マウス受精卵(受精直後)、2細胞期、4細胞期、8細胞期、モルラー細胞期における細胞核スライド標本を作製済みであり、これらにFISHシグナルの検出条件の検討が済んでいるプローブの組み合わせにて、順次3D-FISH法での染色体テリトリーと遺伝子空間配置解析を進める。マウスiPS細胞の樹立実験とiPS細胞形成前後での細胞標本の作成も並行して進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
マウスiPS細胞の樹立実験とiPS細胞形成前後での細胞標本の作成に関する細胞培養、分子生物実験に関する消耗品が大部分を占める。
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