研究課題/領域番号 |
24614001
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
眞茅 みゆき 北里大学, 看護学部, 准教授 (60415552)
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研究分担者 |
絹川 真太郎 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60399871)
筒井 裕之 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70264017)
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キーワード | 慢性心不全 / 栄養疫学 |
研究概要 |
慢性心不全患者の栄養状態、食習慣、栄養指標と臨床アウトカムとの関連を明らかにすることを目的に、本年度は、昨年度に引き続き、参加患者の登録とベースラインデータの収集を実施した。研究参加患者数を確保するため、研究協力施設を10施設に増やした。ベースライン調査において、心不全患者の栄養状態の評価として、当初の計画通り、簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)を用いた食習慣調査、詳細な身体計測による体組成の評価、複合アセスメント指標(Mini Nutritional Assessment)、血液生化学検査によるアミノ酸、脂肪酸、微量栄養素などの評価を実施し、多面的な栄養状態の評価を進めた。また、心不全患者の塩分摂取量を推定するための、尿中ナトリウム濃度、尿中クレアチニン濃度の評価も実施した。心不全患者の栄養状態に関連すると考えられる要因として、人口統計学的特性、心不全の基礎心疾患、合併疾患、心不全の重症度、薬物および非薬物治療に関するデータを収集するとともに、身体活動能力、抑うつ状態の評価も実施した。 ベースライン登録から1年が経過した研究対象者については、臨床アウトカムの調査を開始した。臨床アウトカムとして、質問紙によるQuality of Life(QOL)の評価、死亡の有無、再入院の有無について調査を進めている。さらに、心不全患者の栄養状態の継時的変化を評価する目的で、ベースライン調査から1年後にもBDHQを評価している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ベースライン調査の実施は順調に進み、協力施設を追加することにより、参加患者数の確保に努めた。また、心不全患者の栄養状態の評価については、当初の計画通り、簡易型自記式食事歴法質問票、身体計測、血液生化学検査により多面的評価が実施できている。さらに、栄養状態の関連要因である、身体活動能力、抑うつ状態、生活の質(Quality of Life:QOL)についてもデータ収集を進めた。 本年度から、研究計画通り、ベースライン調査から1年経過した研究対象者について、生死、再入院の有無、質問紙(Minnesota Living with Heart Failure Questionnaire)を用いたQOLの評価を含む臨床アウトカムの調査を開始している。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、25年度から実施しているベースラインデータの蓄積を継続するとともに、ベースライン調査から1年が経過する研究対象者に対し、臨床アウトカムの評価を実施する。さらに、ベースラインデータを用い、日本の心不全患者における栄養状態、食習慣の特徴を分析し、結果公表の準備を進める。
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