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2012 年度 実施状況報告書

小腸の消化吸収機能の低下を感知する新しい血液マーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24614016
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京医科大学

研究代表者

岩本 淳一  東京医科大学, 医学部, 准教授 (10384950)

研究分担者 本多 彰  東京医科大学, 医学部, 准教授 (10468639)
宮崎 照雄  東京医科大学, 医学部, 講師 (60532687)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードLC-MS/MS / CYP3A4 / 胆汁酸
研究概要

本研究は小腸におけるコレステロール関連脂質の消化・吸収・代謝機能に着目し,小腸の機能低下(または傷害)の部位と程度を,高い感度と特異度で感知できる血液マーカーの開発を目指している。クローン病,短腸症候群,虚血性小腸炎,薬剤性小腸傷害,イレウス,潰瘍性大腸炎,過敏性腸症候群,感染性腸炎などの消化管疾患,および正常対照者の血清を収集し,LC-MS/MS解析を用いて約50種類のステロール解析を行っている。
クローン病については,活動指数(CDAI)の評価と病変部位の検索を行い,潰瘍性大腸炎についても重症度診断基準(厚生省調査研究班1994)による評価と罹患範囲の検索を行っている。
予備試験の結果と同様に、CYP3A4によって生成される4β-ヒドロキシコレステロールおよび25-ヒドロキシコレステロールがクローン病で低下していたが潰瘍性大腸炎や健常人では低下していなかった。また血清コレステロール値がクローン病では有意に低低下していて、コレステロール吸収マーカー(血清シトステロール、カンペステロール)の濃度は低下していなかった。またコレステロール合成マーカー(ラソステロール)は上昇していた。この結果から、血清コレステロール値の低下は小腸からのコレステロール吸収障害によるもの以外の原因を疑っている。例えば、胆汁酸吸収障害によりコレステロール消費が亢進し、過剰消費によって低下している可能性も検討している。
平成25年は、C4やFGF19 等の測定を追加し、小腸粘膜障害に伴う胆汁酸吸収障害による胆汁酸代謝と上記結果の関連を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

HPLC-MS/MSによる分析方法をほぼ確立し,血清を用いた分析まで開始できたため,おおむね当初の計画通りに進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

平成25年は、C4やFGF19 等の測定を追加し、小腸粘膜障害に伴う胆汁酸吸収障害による胆汁酸代謝とこれまでの結果の関連を検討する予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額が生じたのは、定量分析に内部標準として使用する安定同位体標識ステロイドの中に,平成24年度に発注はしたが,在庫
がないためいまだ納品されていないものが存在するためである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 炎症性腸疾患における血清ステロールの検討2012

    • 著者名/発表者名
      岩本淳一、本多彰、松崎靖司
    • 学会等名
      日本消化器病学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120420-20120421

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公開日: 2014-07-24  

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