小腸の消化吸収機能低下を感知する新しい血液バイオマーカーを探索する目的で,小腸型クローン病,潰瘍性大腸炎の血中コレステロール関連化合物を分析した。小腸型クローン病では潰瘍性大腸炎や正常対照者と比較して,胆汁酸合成マーカーの7α-hydroxy-4-cholesten-3-one(C4)とコレステロール合成マーカーのlathosterolが有意に上昇し,胆汁酸の小腸への分泌を反映するfibroblast growth factor 19 (FGF19)とCYP3A4の活性を反映する4β-hydroxycholesterol(4β-HC)は有意に低下しこれらは回腸吸収障害血液マーカーになりうる。
|