研究課題/領域番号 |
24616021
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
中 徹 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (50278975)
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研究分担者 |
大畑 光司 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30300320)
近藤 和泉 独立行政法人国立長寿医療研究センター, その他部局等, その他 (50215448)
藪中 良彦 大阪保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (60536803)
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キーワード | 重症心身障害 / 評価 |
研究概要 |
本研究で開発するLIFEは、パート1生命維持機能、パート2姿勢と運動、パート3日常生活活動における機能活動、パート4生産的活動場面への参加の4パートからなっている。昨年度はLIFE試行第一版について信頼性の検討を行ったが、本年度はその結果を受けて、再現性の低い項目について再度検討を行った。 再現性が低い原因としては、以下の四点が類型化された。①カルテなどの記録を読みこむ際の差が生ずる。②選択肢の表現があいまいなために差が生ずる。③選択肢の表記の捕らえ方に幅が出てしまうものがあり差が出る。④あまりに強く主観が混入しやすい設問であるため差が出る。これらを検討した結果、パート4の参加の諸項目は検査者間信頼性が極端に低く、量的な評価指標としては今回の研究から除外することとした。しかし、質的に障害の状況をとらえるための参考項目として残す方向も確認した。パート1~3は上記原因の①から③が散見される程度であったので、設問や選択肢に軽微な工夫改善を行うこととした。具体的には、パート1の生命維持機能は記録の読み方による差を少なくする工夫を、パート2姿勢と運動およびパート3日常生活活動における機能活動は、選択肢の修正と解説を付け加えるなどの工夫を行なうことした。 上記の総合的な検討修正により、LIFE試行第二版を完成させた。完成した第二版の再現性の検討を行うために、検査者を対象にした講習会を開催し改善点を中心に解説を行い、次年度4月からの検証に備えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究責任者が昨年春に体調を崩し、一定期間要加療であったために、計画の実現が遅れている。併せて、再現性の低い項目の修正検討において情報集に時間を要したため遅れが生じている。生憎、研究責任者や研究協力者の年度末異動が同時に発生し、研究進度に影響を与えてしまったと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
研究の遅れをとりもどすべく、LIFE評価評の試行第二版の信頼性検討を早急に行い、デルファイサーベイにて内容的妥当性検証を行なう。その上でLIFE試行版第三版を確立することとし、第三版をweb上で利用できるようにし、併せてデータ集積も可能とし、基準関連性の妥当性を検証する作業を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
信頼性検討の二回目を行わなければならないため。それ以降は内容的妥当性のためのデルファイサーベイおよび妥当性検証のための費用(web上に評価表を含む)が必要である。 信頼性検討、デルファイサーベイのための人件費、旅費、会議費、郵送費について執行する。また評価表のwebアップのための経費も執行する。併せて、研究報告書の作成経費も執行する。
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