本研究は、①両親の離婚を経験した子どもたちの心理的苦境やそのプロセスを、回想的インタビュー調査等による子どもたちの語りを通じて理解し、②子どもたちのリジリエンスや回復力につながる要因を分析し、③学校現場等をはじめとして、子どもたちに関わる対人援助職による適切なケアや支援のあり方を探求し、④わが国における子どもたちのケア・プログラムの導入を試みたものである。 結果として、離婚の悪影響が深刻化する悪循環プロセスおよび子どもたちのリジリエンス要因が明らかとなり、そのような子どもたちへの適切なケアのあり方が検討され、米国で開発された親の離婚を経験した子どもたちへのケア・プログラムの導入が着手された。
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