本研究は、デジタル技術によって現在、整備されつつある映像アーカイブ環境を全面的に活用することで、テレビを中心としたメディアについての文化学の提案、確立を目指すものである。特に、2011年3月に起きた東日本大震災をめぐる放送は、60年目を迎えたわが国のテレビを中心としたメディア文化のあり方を凝縮して提示するものであった。本研究では、この一連の放送を対象とし、アーカイブ化された番組群を詳細かつ具体的に分析すると同時に、現在のデジタル環境をめぐるメディア学、アーカイブ学の観点から、メディアをめぐる文化学の確立を試みた
|