研究課題/領域番号 |
24617020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東洋英和女学院大学 |
研究代表者 |
石井 香世子 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 准教授 (50367679)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 移民 / グローバル化 / 移民ネットワーク / 移住ネットワーク / グローバル化 / タイ / マレーシア / 東南アジア |
研究概要 |
科研費研究初年度となる本年度は、以下の4点が主な研究実績となった。① 研究協力者を日本へ招聘してのワークショップ開催(立命館大学 人文科学研究所 研究プロジェクト アジアのツーリズム空間の生成過程とトランスナショナルな人の移動に関する学際的総合的研究との共催)[2012年7月29日、Joint Workshop: Foreign Workers in Malaysia and Migration Network between Thailand and Malaysia、於:キャンパス・プラザ京都]と、② 研究協力者各自のこれまでの研究の流れを踏まえた本科研研究での研究目的の確認を込めた試論的研究成果の出版[近刊、Journal of Ritsumeikan Social Sciences and Humanities]、③ 国際シンポジウムでのセッション発表[2013年2月10日、International Symposium on Designing Governance for Civil Society,於:慶応義塾大学] ④ 研究代表者による初年度分調査成果の海外での発表[2013年2月13日、Symposium on Culture and Society in Southeast Asia、於:マラヤ大学 サバ校、マレーシア]。 これら2回の顔を合わせての研究発表と出版、さらに研究代表者の発表報告の共有によって、本年度は研究協力者間で概念の定義と研究の方向性さらに研究手法の共有を図ることができたと言えよう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた、初年度初めの研究協力者を日本に集めたワークショップの実施による研究協力者間の概念と研究の方向性の共有、および初年度終わりに再び研究協力者を日本に集めた研究成果発表による研究方向性を世に問うことの双方が予定どおりに実施できたと言えよう。
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今後の研究の推進方策 |
3年計画の2年目となる来年度は、研究責任者・研究協力者ともにさらに発展的に現地調査を進めると同時に、10月に学会で研究成果の中間発表として位置づけたセッション発表を行い[2013年12月12日、第86回日本社会学会、於:慶應義塾大学セッション名” Empirical Analysis of Trans-national Network of Minorities”として登録済み]、研究の方向性を世に問うものとする。 最終年度は、補足調査の実施に加えて世界社会学会議 [2014年7月13-14日、於:ホテル・パシフィコ横浜、セッション名“Transnational Migration Networks among Ethnic Minorities in the Global Era”として登録済み] にて研究成果を発表する。またその発表のフル・ペーパーを発表時のコメントをもとに加筆・修正したものを出版することを目指す。 これにより、大陸部東南アジアの国境地帯およびそこを母地とするマイノリティ・コミュニティの視点から捉えた、国民国家システムとグローバル・システムとの多層性・多重性を逆手に取った生き方は、社会学分野において兼ねてから懸案事項とされてきた「グローバル化に伴い、国民国家の力は弱まるのか、それとも逆に強まるのか」という課題に対して、非常に有意義な例のひとつを提示するという当初目的の達成を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
来年度は研究協力者(タイから2名、マレーシアから2名)を日本へ招聘し研究成果を発表するセッションを持つことに45万円を、残りを研究責任者自身のタイおよび周辺国でのフィールド調査実施費、書籍購入費等に充てるものとする。 最終年度も研究協力者(タイから2名、マレーシアから2名)を日本へ招聘し研究成果を発表するセッションを持つことに45万円を、残りを研究責任者自身のタイおよび周辺国での補足ド調査実施費、書籍購入費、また研究協力者および責任者の研究成果出版に掛かる原稿のネイティブ・チェック代に充てるものとする。
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