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2013 年度 実施状況報告書

アメリカにおける移民音楽の相互作用、東欧・南欧・(旧)オスマン帝国出身者を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 24617025
研究機関松山大学

研究代表者

黒田 晴之  松山大学, 経済学部, 教授 (80320109)

キーワード国際研究者交流 / アメリカ / クレズマー / レベーティカ / セファルディー / 移民 / 同化 / イディッシュ劇
研究概要

当該分野の音楽に関する資料は、引き続き書籍・CDを中心に収集できた。2013年3月24日に立命館大学で行なわれた「イディッシュ文学の遺したもの」に、招待コメンテイターとして参加し、本企画を特集した同大学「言語文化研究」誌25巻4号に、本課題の研究成果の一部として、「イーデルゾーンの目指した『ユダヤ音楽』」を寄稿できた。
ニューヨークからイディッシュ劇場総監督Zalmen Mlotek氏を招聘し、講演会・音楽会「『ホロコーストの音楽』そして今 友情と追悼の講演会・音楽会」を催した。これは以下のように各関係機関とのコンソーシアムによって一般市民向けに実施した(詳細はhttp://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~kuroda/Music_in_the_Holocaust.pdfを参照)。10月9日(水)東京外国語大学「ディアスポラ音楽の現在 ホロコーストの記憶とイディッシュ文化」、10月10日(木)東京女子大学「ホロコーストにおけるユダヤ人の抵抗の歌」、「ホロコーストの音楽」、10月11日(金)西南学院大学「流浪の記憶、父母たちのうたった歌」、10月13日(日)広島文化学園大学「イディッシュ音楽の今 ユダヤ系アメリカ人の経験と移民文化」、10月14日(月・祝)大阪大学科研グループ+神戸・ユダヤ文化研究会「ブロードウェイとユダヤ人音楽家」。これらの企画にあわせて「『ホロコーストの音楽』を聴くという体験」(「みすず」2013年10月号)、「イディッシュ劇場の総監督を招聘して」(印刷中)も執筆した。
これら以外に共訳者としてレオ・ロステン著『新イディッシュ語の喜び』(大阪教育図書)、スヴェン・ハヌシェク著『エリアス・カネッティ 伝記(上・下)』(上智大学出版)が刊行できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

立命館大学の企画II「イディッシュ文学の遺したもの」、ニューヨークから招聘したイディッシュ劇場総監督Zalmen Mlotek氏による、講演会・音楽会「『ホロコーストの音楽』そして今 友情と追悼の講演会・音楽会」に集中したことによって、ユダヤ音楽以外への研究の比重が本年度やや減ったことは否めない。ただしZalmen Mlotek氏を通じて本課題に関係する研究者と連絡できるようになった点も挙げておきたい。

今後の研究の推進方策

20世紀前半に録音された東欧・南欧(旧オスマン帝国関係を含む)の音楽資料、20世紀前半に欧米で制作されたアメリカへの移民に関わる映画ソフト、ワールド・ミュージックのブーム以前に公刊された、当該地域およびアメリカ移民の音楽の研究書、20世紀前半にアメ
リカ移民が関わった演劇の研究書、アメリカへの移民とその同化に関する研究書を引き続き収集する。
次年度は最終年度にもあたるので、本報告者が以前から連絡を取っている研究者、講演会・音楽会「『ホロコーストの音楽』そして今」を通じて面識を得た研究者を招聘して、国内で合同研究会を催す予定である(メールやWebSiteを通じてすでに活発な意見交換も行なっている)。
これらの活動に基づいて最終的に本研究課題に関わる研究論文の執筆準備に入る。

次年度の研究費の使用計画

立命館大学の企画II「イディッシュ文学の遺したもの」、ニューヨークから招聘したイディッシュ劇場総監督Zalmen Mlotek氏による、講演会・音楽会「『ホロコーストの音楽』そして今 友情と追悼の講演会・音楽会」に集中したことによって、海外での資料収集およびヒアリングができなかった。
次年度に本報告者が予定している、国内関係者研究会に差額を回す。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 書評 池田あいの著『カフカと〈民族〉音楽』2014

    • 著者名/発表者名
      黒田晴之
    • 雑誌名

      日本独文学会「ドイツ文学」

      巻: 148号 ページ: 314-318

  • [雑誌論文] エッセイ 「ホロコーストの音楽」を聴くという体験 ザルメン・ムロテック氏の来日に寄せて2013

    • 著者名/発表者名
      黒田晴之
    • 雑誌名

      みすず

      巻: 10月号 ページ: 28-35

  • [雑誌論文] 書評 大場雅子他編著『ゴーレムの表象 ユダヤ文学・アニメ・映像』2013

    • 著者名/発表者名
      黒田晴之
    • 雑誌名

      ユダヤ・イスラエル研究

      巻: 27号 ページ: 77-80

  • [雑誌論文] イーデルゾーンの目指した「ユダヤ音楽」 「モダニティー」のなかのユダヤ音楽学誕生2013

    • 著者名/発表者名
      黒田晴之
    • 雑誌名

      立命館大学国際言語文化研究所「言語文化研究」

      巻: 25巻4号 ページ: 47-60

  • [学会発表] 東欧・旧オスマン領の歌の変遷~ユダヤ人の歌を中心に考える

    • 著者名/発表者名
      黒田晴之
    • 学会等名
      シャンソン研究会
    • 発表場所
      関西学院大学大阪梅田キャンパス
    • 招待講演
  • [備考] ザルメン・ムロテック初来日「ホロコーストの音楽」そして今 友情と追悼の講演会・音楽会」

    • URL

      http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~kuroda/Music_in_the_Holocaust.pdf

  • [備考] イーデルゾーンの目指した「ユダヤ音楽」―「モダニティー」のなかのユダヤ音楽学誕生

    • URL

      http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/lcs/kiyou/pdf_25-4/RitsIILCS_25.3pp.47-60KURODA.pdf

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公開日: 2015-05-28  

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