研究課題
我々が開発した単一の細胞内分子を解析するLive Single-cell MS法はnanospray tipを用いたエレクトロスプレーイオン化(nanoESI)によりシグナルを検出し、極性の高い分子ほど検出感度が高い。低極性分子をイオン化し検出するため、ピエゾ圧電素子によりnanospray tipを振動させて霧化し、コロナ放電により化学イオン化し質量分析することができた。コロナ放電による問題点として、環境中の分子のバックグラウンドシグナルの増加が認められた。清浄環境中でイオン化を行うデバイスを作成し、活性炭処理した窒素下でイオン化を行ったところ、環境由来のピークの低減が認められた。また、ピエゾ圧電素子による霧化を使わなくとも、印加電圧を倍にすることでコロナ放電が認められ、清浄窒素雰囲気下でイオン化を行うことができた。このデバイスを用いて、極性の低い培養細胞内の分子や薬物代謝物、植物組織の分子解析ができることを確認した。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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