研究課題/領域番号 |
24620011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
岩瀬 敏 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90184879)
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研究分担者 |
犬飼 洋子 愛知医科大学, 医学部, 講師 (10308950)
西村 直記 愛知医科大学, 医学部, 講師 (40278362)
佐藤 麻紀 愛知医科大学, 医学部, 助教 (60351102)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 人工重力 / 運動負荷 / 宇宙飛行デコンディショニング / 骨粗鬆症 / 筋萎縮 |
研究概要 |
当研究は,長期間微小重力曝露に伴う身体不調に対し,人工重力と運動の組み合わせがどのように不具合を解決できるかを探ることにある.そのため,まずは人工重力負荷装置および運動負荷装置を製作し,その装置が安全に働くかどうかを確認し,さらには微小重力に曝露した被験者に対し,人工重力および運動負荷装置を適用,それがどのくらい効果があるかを確認した上で,身体不調を予防するためには,どれくらいの人工重力負荷を1日何分間かけたらよいかを立証することにあった.この場合,身体不調には,進呈前庭系のアンダーシュート,オーバーシュート,起立性低血圧をはじめとする心循環系デコンディショニング,筋萎縮,筋力低下,骨代謝異常による骨喪失などが挙げられている.この目標を達成するため,微小重力負荷の模擬として,頭を6度下げた−6° ヘッドダウンベッドレストを10日間行ってもらい,人工重力および運動負荷を適用した群と非適用群を比較し,神経前庭系(歩行パーフォーマンスの変化)心循環系(循環血漿量の比較),筋骨格系(筋量の比較),骨代謝系(骨量の変化)などを比較した.その結果,神経前庭系,心循環器系において,適用群が低下を防止できた.今回のプロトコールは,1.4Gの人工重力,60Wの運動負荷であったが,被験者のトレーニングに応じて,より強い人工重力負荷,およびより強度の運動負荷を適用することで,さらに他の系においても,身体不具合を解決できることが予測された.このように,まずは有力な遠心力を利用した人工重力および運動負荷装置を製作でき,さらには2系統において,10日間の模擬微小重力曝露による身体不調を予防できた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1) 安全な人工重力および運動負荷装置が製作できた. 2) 10日間の模擬微小重力負荷に対し,有効性が確認できた. 3) さらに強い重力と運動負荷により,より有効性が高まると推測された. 今後,筋骨格系と骨代謝系に対する有効性に関する研究を,さらに長いベッドレストにより証明する必要がある.
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今後の研究の推進方策 |
より強い遠心力,運動負荷における有効性の確認を行う.さらには,より長期間のベッドレストにおける人工重力+運動負荷の有効性に確認を行う.
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次年度の研究費の使用計画 |
遠心機の運用費用として 20万円 ベッドレストの運営費用として 80万円 の予定である.
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