研究課題
本研究は,微小重力曝露時におけるデコンディショニング状態が,人工重力と運動負荷により,どのくらい予防,改善できるかを検討するものである.この微小重力曝露時におけるデコンディショニング状態には,神経前庭デコンディショニング(宇宙酔い),心血管系デコンディショニング(立ちくらみ),筋骨格系デコンディショニング(筋萎縮),骨代謝デコンディショニング(骨粗そう症)などがあるが,これまでに我々が開発した負荷プロトコールにより,以上のパラメーターが,運動負荷群と対照群において有意差を生じるかを検討する別途レスト実験を試行する予定であった.実験準備もし,予定も立てたのであるが,人工重力および運動付加装置を設置してある施設(岐阜医療科学大学)の日程的理由により,残念ながら実験ができなかった.平成27年度においては,予算はすべて残してあり,同様に被験者をリクルートして,20日間のベッドレスト実験を行う予定である.
2: おおむね順調に進展している
ベッドレスト実験の実施方法は,すでに完成しており,機器もすべてそろっている.国際宇宙ステーションへ搭載予定の大きさにまでは,回転半径を縮小した改造版も完成している.あとは被験者を募集し,人工重力+運動負荷群と対照群の2群に分けて20日のベッドレスト実験を行う予定である.平成26年度は,人工重力+運動付加装置を設置してある岐阜医療科学大学の日程上の理由で,ベッドレストが実施できなかった.このような実験は長期休暇を利用しないと実施できないため,平成27年度夏には実施予定である.
現在,共同研究者のカナダのグループが,再び国際宇宙ステーションへ搭載するプロジェクトを立ち上げようとしている.その運動負荷は,スクウォッティングを利用する予定なので,将来的には,人工重力に下肢伸展運動を組み合わせたプロトコールで行う予定である.そしてエルゴメーターを組み合わせたプロトコールと比較し,どちらが宇宙飛行デコンディショニングの予防と改善に有効であるかを確認する予定である.
装置設置先の岐阜医療科学大学の日程上の理由により,ベッドレスト実験ができなかったので,それを今夏に施行予定.
すべて,ベッドレスト実験に使用する予定.
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 2件) 図書 (5件)
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