研究課題/領域番号 |
24650011
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
肥後 芳樹 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (70452414)
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キーワード | ソフトウェア進化 / コード自動変更 / ソースコード解析 |
研究概要 |
今年度は,Java メソッドを対象として,次の変更においてどのようなプログラム要素が追加及び削除されるのかを予測する手法について研究を行った.本研究では,過去の変更において,抽象構文木の頂点(プログラム要素)の個数がどのように変化したのかを学習することによって,今後の変更により頂点数がどのように変化するのかを予測する手法を提案した.現在までに行った簡易的な実験の結果は,提案手法の有用性を示すに十分と考えている.具体的には,3 つの Java 言語で記述されたオープンソースソフトウェアを用いた実験の結果,文よりも大きなプログラム要素のみを予測した場合では,80%~90%,全ての要素を予測した場合には 60%~70%で予測が可能であった.今後は,提案手法を拡張し,予測に基づいてソースコードを生成できるように研究を進めて行く予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までに,次の変更におけるプログラムの要素の変化の個数を,高い精度で予測することには成功している.来年度はその手法をさらに発展させることにより,ソースコードの生成までを目指す.この目標は,この研究の申請時の目的であり,現在のペースで順調に研究を行うことができれば,達成することが可能であると考えている.
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今後の研究の推進方策 |
ソースコードの生成については,現在すでにアイディアがあり,それをツールとして実装する事によって,有効性を確認していくことに成る.現在のところ,遺伝的プログラミングの手法を応用することを考えている.できるだけ早期に実装を行い,評価を行う時間を十分に確保したいと考えている
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していたよりも成果発表の件数が少なくなってしまったため,次年度仕様額が生じた. 今年度予定していた発表は最終年度に行う予定であるので,その成果発表旅費として次年度使用額を用いる.
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