研究実績の概要 |
本研究提案は、ソフトウェアの様々な構造を「具有的な構造」と「本質的な構造」に分類する。これらを区別することでプロダクトの本質的な構造に影響を与えずに具有的な構造を操作するとった応用可能にすることを目的とする。平成26年度は、本研究の提案書で示していた研究遂行の3つのステップ(1. 構造の要素の発見, 2. 構造の特定, 3. 構造の関係の定義)のうち、ステップ2の分析手法におけるスケーラビリティの問題を解消し、ステップ3にとりかかることを目標としていた。結果として、ステップ2のスケーラビリティの問題が予想以上に困難な問題であり、実用的な分析を行うためには分析手法のアルゴリズムに自体にスケーラビリティに応じたパラメータを組み込む必要があるとの結論に達した。 H26年度の研究結果を国際会議 (1) Toshihiro Kamiya, "An Execution-Semantic and Content-and-Context-Based Code-Clone Detection and Analysis," Proceedings of the IEEE 9th International Workshop on Software Clones (IWSC 2015), pp. 1-7 (Mar. 6, 2015). および国内の研究会で発表した。 今後の方向としては、自然言語処理や機械学習の手法も取り入れて分析手法を改良しつつ、より大規模な主記憶を持つ計算機による処理を行う方向で、スケーラビリティの問題の解決を図っていく。
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