非手続き型高水準言語の適用分野として,さまざまな系のモデリングと検証が今後重要性を増すと期待される.研究代表者らはモデル検査機能を通常の計算と同一の枠組で提供するグラフ書換え言語処理系の開発と公開を進めてきたが,コンパイラの進化的発展と信頼性確保が課題であった.本研究では,コンパイラと実行時処理系をつなぐ抽象機械によるグラフ書換え操作の形式化と検証を行うことで,コンパイラの検証に向けた一歩を踏み出した.また,モデルの解析,理解,最適化に役立つグラフ書換え言語のための新たな型体系を,微視的な接続関係に着目した体系とグラフ全体の形状を扱う体系の両面から検討してそれぞれ構築した.
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