コンピューターウィルスなどの悪意ある攻撃プログラムがどのように変異・進化しているかを解析するための自動化技術の開発を行った。まず、実行プログラムのバイナリーコードを解析して得られる制御フローグラフの間の類似度をもとに進化系統樹の推定を行い、これらが概ね正しい結果を示すことを実際のサンプルを用いて確認した。次に、大局的な分析を行うために、典型的な攻撃パターンの同定を行い、これらのパターンが変異・進化の過程でどのような現れ方をするかを分析した。この過程で、対象がバイナリーコードであっても、関数や手続きのように共用して用いられる文脈依存コードを同定して解析することができる新たな手法を開発した。
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