研究課題
ストリーム処理応用における反射型情報処理アーキテクチャの研究を、実アプリケーション設計とそのハードウェアによる評価という形で進めた。初年度は、DRP(Dynamically Reconfigurable Processor)を評価プラットフォームとし、高位合成ツールを用いてWindow-Join演算をハードウェア化する研究に取り組んだ。その結果、200倍の性能向上結果を得るとともに、ソフトウェア技術者がハードウェア開発を行う際には、1)入出力、2)バッファリング、3)リソース量・種類、4)ループ構造に関し、特にハードウェア開発の知見が必要なこと、これらをある程度応用を絞り込んだテンプレートの形で用意することで、よりソフトウェアフレンドリーなアクセラレーションが可能なことを明らかにした。本年度は、この研究をさらに推し進め、SQLベースのストリーム処理プログラムを高位合成用のC言語コードに変換する技術の研究も行った。上記テンプレートを変換過程に埋め込むことにより、ハードウェア開発の知識を全く持たないソフトウェアエンジニアの場合には本手法を使った場合と使わなかった場合と比較して、ハードウェアの性能がおよそ2倍向上することがわかった。更に、大規模データセンターなどでサーバの応答を高速化するために用いられるMemcachedというデータベース技術を、サーバーのネットワークインタフェースにおいて反射的に加速処理することを目指した研究を進めた。シミュレーションによる初期的な検討の結果、ホストサーバが搭載するメモリ容量の数分の一という少ないメモリ量で十分にMemcachedのハードウェアアクセラレーションが可能であるという感触が得られた。
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Journal of Computer Science and Engineering
巻: Vol. 20, Issue 2 ページ: 1-9
http://www.scribd.com/doc/185784027/C-based-Design-of-Window-Join-for-Dynamically-Reconfigurable-Hardware