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2013 年度 実績報告書

追跡的光線投影による大空間情報提示手法

研究課題

研究課題/領域番号 24650049
研究機関東京大学

研究代表者

奥 寛雅  東京大学, 情報理工学(系)研究科, 講師 (40401244)

キーワードヒューマンインターフェース / 視覚特性 / 高速光学デバイス
研究概要

平成25年度は,主に大空間に情報を投影する環境での視覚特性の評価を行った.
平成24年度に構築した,高速に移動するスクリーンに輝点を投影するシステムを用いて,運動する物体の上にレーザ光でパターンを提示し,そのパターンの視覚による認識のもつ特徴を計測した.具体的に行ったのは,人間の注視点付近における形状識別実験(a),スパイク数識別実験(b),そして,特定の空間周波数パターンに対する提示方向の閾値測定実験(c)である.これらの実験では,移動するスクリーンとしてソフトボールを利用した.
形状識別実験(a)では,人間の注視点をボールが横切り,そのボール上にレーザによってボールより大きなパターンが描写され,そのパターンの種類を認識できるかどうかを調べた.パターンは三種類あり,これについては3人の被験者が100%の正答率で回答し,パターンの識別について残像知覚は可能であることが示された.
次に,同じ状況で1本から4本の本数の異なるスパイクを持つパターンを提示し,この本数を回答する形で認識率を調べたところ,4人の被験者中1人のみ正答率が100%で,他3人は35%程度の正答率となり,形状の識別よりも認識率が悪いことが明らかになった.
最後に,去年度調査した固定スクリーンに対する認識能力と比較をするため,特定の空間周波数パターンに対する提示方向の閾値を測定する実験(c)を行い,その結果,固定スクリーンより認識率が悪かった.
以上の結果から,残像を用いた像の提示は可能であるが,提示可能な範囲には制約が存在し,認識可能な視野が狭くなる可能性が示された.しかし,この制約は特定の場所だけを見ている人間にのみ情報を伝達することのできるディスプレイなど,新たな情報提示技術の実現が可能であることも示唆している.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 追跡的光線投影による残像を用いた大空間情報提示手法の提案と基礎検討

    • 著者名/発表者名
      安井雅彦,カシネリ アルバロ,奥村光平,奥寛雅,石川正俊
    • 学会等名
      第18回日本バーチャルリアリティ学会大会(VRSJ2013)
    • 発表場所
      ナレッジキャピタル,大阪
  • [備考] 群馬大学奥研究室

    • URL

      http://www.okulab.cs.gunma-u.ac.jp/

  • [備考] 東京大学石川渡辺研究室

    • URL

      http://www.k2.t.u-tokyo.ac.jp/

  • [産業財産権] 情報提示装置2013

    • 発明者名
      奥寛雅,アルバロ・カシネリ,安井雅彦,石川正俊
    • 権利者名
      奥寛雅,アルバロ・カシネリ,安井雅彦,石川正俊
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2013-141939
    • 出願年月日
      2013-07-05

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公開日: 2015-05-28  

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