歯科インプラント上の歯冠内に装着するインプラント型骨伝導補聴器を提案してきたが,本研究課題では,この歯科インプラント型骨伝導補聴器開発のための基礎的検討を行った。骨伝導振動子を歯の表面に当てて歯を横方向に加振する場合,付加ポイントを上の歯とするよりも下の歯の方とした方が,高い受聴感度が得られることが分かった。また,耳栓の有無によって骨導音の知覚に差が生じ,高S/N下でも両耳に耳栓を装着した場合の方が良くなる傾向があることを確認した。外部マイクロホンとの間の無線化方法としてはBluetoothを用いる方法,人体通信を用いる方法,磁気誘導を用いる方法などが考えられるが,これらについて検討した。
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