研究課題/領域番号 |
24650085
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
河原 英紀 和歌山大学, システム工学部, 教授 (40294300)
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研究分担者 |
森勢 将雅 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 助教 (60510013)
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キーワード | 音声合成 / 音声知覚 / 音声コミュニケーション / インタフェース / モーフィング / 音声変換 / 機能音声 |
研究概要 |
自然な文字である手書き文字よりも、適切にデザインされた活字は遥かに読み易い。音声言語も、 適切にデザインすることにより、 自然な肉声そのままのものよりも、明瞭に聴き取ることができ、内容を良く理解し記憶でき、より深い感動を得、心の平安を得、警戒心を喚起できるなど、用途に応じたものとすることができる可能性がある。本研究課題は、最新の音声変換技術、合成技術を利用することにより、そのような用途に応じた機能を有する音声をデザインするための方法論を明らかにすることを目的としていた。また、この研究の 基盤としては、申請者が開発しており、現在、音声知覚および音声合成研究のデファクトスタンダードとなっている STRAIGHTを必要に応じて拡張して用いることとしていた。この基盤としているSTRAIGHTのモーフィングが別の課題での発見によって画期的に拡張されたことにより、より本格的な探索的研究の可能性が見いだされた。本年度はこの可能性を追求するために抜本的にユーザインタフェースを再設計して具体的なGUIとして実装するまで進めることができた。また、処理時間の遅さが問題となっていた基本周波数の抽出法の高度化により実現された高い時間分解能を活用することにより、強い印象を与える歌唱技法の印象の操作を実現した。これらにより、この萌芽研究により見えて来た方法論をシステムとして実現できる可能性を見い出し、新たな挑戦的萌芽研究の構想の提案に至った。
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