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2014 年度 実績報告書

マルチモーダル感性認知機構の高効率なモデル化と実環境快適化への応用

研究課題

研究課題/領域番号 24650110
研究機関中央大学

研究代表者

加藤 俊一  中央大学, 理工学部, 教授 (50297107)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード感性情報学 / 感性情報処理 / 感性認知科学 / 感性ロボティクス / 感性データベース / 感性インタフェース
研究実績の概要

本研究では、視覚・聴覚など多感覚にまたがるマルチメディア情報を、感覚間で相互に影響しあいながら主観的にマルチモーダルに解釈する感性認知過程を、モデル化する技術の開発を行った。
H26年度には、住宅のリビングルームを模した部屋を構築し、環境雑音などのあるもとで、照明の調節、BGMの付与により、空間の印象を、利用者が希望する快適なイメージや作業への集中度が高まるイメージに近づけるための制御機構の研究開発を行い、個人の感性的な特性に適合した制御方式の試作とその評価実験を実施した。
また、利用者の感性モデルに基づいて絞り込んだ検索結果だけでなく、利用者が感じ期待する意外性の面からも適合性を評価するアルゴリズムを開発し、許容範囲でかつ意外性も感じられるデータの検索も可能とした。利用者に身体的な負担をかけずに心理状態を計測する技術として、多様な着座姿勢・体の動きとその時の心理状態(作業への集中度など)の相関関係を調べた。その結果、個人差が認められるが、快適性や作業への集中度を高める効果のある照明光の色調・明度、BGMの曲調・テンポのあることがわかり、また、作業への集中度の指標となりうる姿勢・行動もあることがわかった。
全研究期間を通じ、(a) 個人ごとの感性的な特性を、各利用者(被験者)に少ない負担で計測・モデル化する手法、また、利用者の感性モデルへの適合度だけでなく、意外性の観点を含めた検索アルゴリズムを開発した。(b) マルチモーダルな環境の下で、照明、BGM・環境音が、利用者に与えるイメージのモデル化を進め、複合的な刺激により室内の印象をイメージに近づけられる仕組みを開発した。(c) 利用者の快適感や集中感などの感性的・心理的な状態を、被験者の行動・姿勢から推定する手法を開発した。
これにより、マルチモーダル感性認知機構の高効率なモデル化と実環境の快適化等に向けた応用の基礎を築けた。

備考

研究取組の一部、また、研究成果の一部は、Facebook上にて、英語・日本語で随時紹介をしている。
https://www.facebook.com/HumanMedia

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] 音楽推薦における意外性の推定技術の研究2015

    • 著者名/発表者名
      福井優太,加藤俊一
    • 学会等名
      第10回日本感性工学会春季大会
    • 発表場所
      京都女子大学
    • 年月日
      2015-03-28 – 2015-03-29
  • [学会発表] 感性の工学的なモデル化 -モノ・コト・カンケイを魅力的にする技術-2015

    • 著者名/発表者名
      加藤俊一
    • 学会等名
      日本音響学会 2015年春季研究発表会
    • 発表場所
      中央大学後楽園キャンパス
    • 年月日
      2015-03-17
    • 招待講演
  • [学会発表] 視覚感性の多様性のモデル化とイメージ情報処理への応用2014

    • 著者名/発表者名
      加藤俊一
    • 学会等名
      日本色彩学会 視覚情報基礎研究会 第22回研究発表会
    • 発表場所
      中央大学後楽園キャンパス
    • 年月日
      2014-12-06
    • 招待講演
  • [学会発表] 単純作業時の行動と作業効率の計測による集中度合いの推定2014

    • 著者名/発表者名
      亀井諭、加藤俊一
    • 学会等名
      第16回日本感性工学会大会
    • 発表場所
      中央大学後楽園キャンパス
    • 年月日
      2014-09-04 – 2014-09-06
  • [学会発表] 光環境によるアイデア創出作業への影響の検討2014

    • 著者名/発表者名
      安部翔太, 加藤俊
    • 学会等名
      第16回日本感性工学会大会
    • 発表場所
      中央大学後楽園キャンパス
    • 年月日
      2014-09-04 – 2014-09-06

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公開日: 2016-06-01  

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