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2013 年度 実施状況報告書

非流暢発話の現象に着目した発話運動の神経ダイナミクスの理解

研究課題

研究課題/領域番号 24650138
研究機関群馬大学

研究代表者

豊村 暁  群馬大学, 保健学研究科, 講師 (90421990)

キーワード発話運動制御 / 歩行運動制御 / 吃音 / 聴覚フィードバック / 身体運動 / 四肢の運動
研究概要

聴覚フィードバックを人工的に変換した状態で発話すると,吃音話者は一時的な流暢さを示すことが知られている.一方,非吃音話者が同様の条件下で話すと,非流暢な発話を示す場合もある.これらの現象は,吃音話者と非吃音話者の聴覚フィードバックの機能が異なることを示唆している.本研究では被験者の発声音声をピッチとラウドネスの視覚情報に変換し,被験者に視覚的に与えるシステムを開発した.その際,プログラムされた視覚ターゲットを追跡・学習し,ある程度学習が進んだところでさらに変換聴覚フィードバックの環境下に移行し,再学習による適応過程を観測する設計を行った.現在実験を継続中である.
また,発話運動との比較を行う目的で,歩行運動にも着目した研究を進めた.吃話話者は発話と同時に四肢を動かすと難発などが部分的に改善されることが知られている.これは身体運動のある種のリズムやタイミング生成が中枢を通じて発話生成に影響を与えているか,四肢の運動と発話運動において共通のリズム・タイミング生成の中枢を共有している等の可能性が考えられる.吃音の原因部位の一つとして運動生成に関する脳深部の領域が知られているが,吃音話者は発話運動時のみに特異的な活動を示すのか,四肢運動の際にも特異的な活動があるのかは不明であり,発話以外の運動に着目することは,非流暢発話の運動メカニズムの理解をより進めるものと考える.本研究ではまず下肢運動課題の脳計測用としてMRI内で使用可能な非磁性装置の開発を行った.現在,2号機の完成が間近であり,うまく可動すれば装置を利用した実験をMRI環境下で今年度中に開始したいと考えている.その他,取得済みである下肢運動課題時のMRIデータの解析を行い,考察を進めている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

4月に大学が異動となり,研究環境の整備に時間がかかったことと,赴任初年度で研究時間を十分に確保出来なかったことによる.

今後の研究の推進方策

聴覚フィードバックに関する研究を継続させる.再度実験タスクを精査した後,被験者を増やしてデータ解析を進めたい.下肢運動の研究は,装置を完成させてデータ収集を開始する.すでに取得済みの下肢運動課題のMRIデータの解析と考察を進める.

次年度の研究費の使用計画

実験に伴う機器の費用や人件費の支出が少なかったため.
MRIを計測するための装置使用料,被験者と研究補助員の人件費,研究代表者と共同研究者の出張費,実験装置の開発費用,その他消耗品などを予定している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 二足歩行の神経基盤に関する脳機能計測研究2014

    • 著者名/発表者名
      豊村暁,栗城眞也
    • 学会等名
      第29回日本生体磁気学会大会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20140529-20140530

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公開日: 2015-05-28  

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