研究課題/領域番号 |
24650144
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小宮 由里子 北海道大学, 情報基盤センター, 助教 (40241393)
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研究分担者 |
水田 正弘 北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70174026)
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キーワード | 統計計算 |
研究概要 |
平成25年度は、平成24年度に続いて、本研究の基本的な手法および発展的な手法を開発するために、以下の項目を中心に研究を推進した。 (1)関数データ解析に関連するシンボリックデータ解析の枠組みで、時間とともに変化するデータとして、ネットワーク遅延データを分布値データとして捉え、階層的クラスタ分析手法を開発した。この成果を国際的会議で発表した。 (2)複雑なデータとして、交通ビッグデータに対し、これをシンボリックデータとして、非階層的クラスタ分析を行った。シンボリックデータ解析のデータ表現を活用することで、解析対象のデータを、多値、区間値、分布値などで表現し、複雑なデータを解析することができる。ここでは分布値データとして、クラスタ分析を行い、道路特性を把握し、道路の特性に基づく分類ができることを示した。この手法は交通ビッグデータにのみ適用されるものではなく、より活用が期待されるデータとしてライフログデータ、センサデータなどがある。この成果は日本統計学会誌に掲載された。 (3)本年度から新たに環境データと呼ばれる放射性物質の分布状況調査データを解析対象に加えた。空間線量率分布に関する考察を行い、2013年度統計関連学会連合大会で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度に続いて、3次元動体データについて多面的に考察を重ねた。関数データ解析およびに関連するシンボリックデータ解析の立場からさまざまなデータに対し解析を行い複数の研究成果を得ることができた。また、学術雑誌、国際的会議において成果報告を実施できた。従って、上記の判断に至った。
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今後の研究の推進方策 |
今後、本研究課題の最終的な成果を得るために、環境データ、放射線治療データなどに着目し、研究を進める予定である。特に、関数データ解析および関連するシンボリックデータ解析の立場からのアプローチを行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
未使用額は前年度に納品された文房具420円の4月支払いに充てる。 経費の節約により生じた未使用額20円については、今年度の研究を進めるにあたって必要な文房具購入のために使用する。
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