研究課題
申請者および分担者牛木の解析により、成長円錐の静止画像を明確に獲得する方法論を確立した。現時点では、培養系で20分程度で画像を取得することができ、明瞭な3D画像が得られた。これは初代培養系(マウス大脳皮質)および神経系株細胞(PC12, NG108)で成功した。Z軸方向での盛り上がりは正確にとらえられ、大多数が非対称であった。成長円錐の表面のくぼみのクラスターは培養72時間後の成長円錐で最も顕著となり、成長円錐の構造上は非対称であって通常は片側、すなわち伸びて曲がっていく方向で顕著となることが推測された。また免疫染色で小胞のリサイクリングに関係する分子に関する解析を試みたが、エンドサイト―シスに関する分子などでまだ明確な染色は見られなかった。これは、抗体の特異性に問題がある可能性が考えられたが、ある程度の染まりを認めるものもあり、今後の検討課題と思われる。一方動画(リアルタイム画像)については、他の細胞ではある程度の精度で得られているが、成長円錐に関しては現時点までの努力ではまだ十分なものが得られなかった。その主たる理由は、成長円錐が非常に「やわらかい」構造であり、退縮が起こりやすい構造を有していること、またきわめて速い移動を行うこと、が推測された、当面は静止画像でもかなりの情報量が得られることが明らかとなり、静止画像での解析で研究を進めていくことで、成果があげられると考えられるが、リアルタイムイメージングのためには培養条件、特に温度設定を変えてある程度動きを遅くして観察することが有効ではないかとの端緒を得た。
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