線条体を特徴づけるモザイク構造形成の調節機構を明らかにするため、striosome/matrix細胞(S/M細胞)の細胞移動・分布を前方視的に解析した。モザイク構造形成初期ではS細胞は既に静止状態だが互いに神経突起を介して接近し集合体を形成する。一方、M細胞は活発な多方向性の細胞移動を示す。これはM細胞が細胞移動を通じてS細胞と混和するその様式により、Sの数、分布、位置が決定されうる調節機構の存在を示唆した。(2)後期過程になりM細胞はS集合体に対して反発性を示した。これにより、2種の異なる細胞集団がお互いに分離され均一な細胞集団をそれぞれ形成しモザイク構造構築につながると考えられた。
|