妊娠中期(6日~14日)に脂肪エネルギー比率50%の高脂肪食を与えた母から生まれた仔において、オレキシン神経細胞数が増加し、 さらに自発運動量も増加することを明らかにした。さらに脂肪酸の組成による影響を検討したところ、オレイン酸食やラード食(一価不飽和脂肪酸食)が、パルミチン酸食やバター食(飽和脂肪酸食)、あるいはリノール酸食(多価不飽和脂肪酸食)に比べ有意に仔の過活動とオレキシン細胞数の増加を起こすことがわかった。オレイン酸が胎児の神経幹細胞に働きニューロンへの分化を促進することにより、オレキシン細胞数を増加させ、それが過活動を引き起こしたと考えられる。
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