脳の外部からの観察では見ることができない深部の神経活動を検出するため、極細内視鏡を脳内に挿入して神経活動の画像化を行った。カルシウムセンサー蛋白質GCaMP7を神経細胞に発現させたマウスに対し、GRINレンズを用いた内視鏡を海馬歯状回に挿入して蛍光画像を撮影した。マウスの頭部を固定し、トレッドミルの上で行動中のマウス歯状回から神経活動由来と思われる蛍光強度の明瞭な変化が観察された。さらに、独立成分分析を用いて単一細胞由来の活動を抽出したところ、約40個ほどの活動が分離された。得られた神経活動波形は最大でベースライン変動の10倍程度の振幅があり、神経活動解析を行う上で十分なSN比と考えられた。
|