これまで、我々は可視光の蛍光物質Alexa 555に効率の高い逆行性トレーサー・CTBを結合させたものを用いて、蛍光実体顕微鏡を用いて脳表から生体内での線維連絡を可視化する手法を開発し、電気生理学とウィルスベクターの組み合わせを用いて、神経回路における情報変換研究に用いてきた。本研究では、in vivo蛍光・定量トモグラフィ装置を用いて、組織透過性の高い遠赤外線の蛍光色素Alexa 750をトレーサーに結合させ、マウス、ラット、マーモセットで使用できる生体脳での脳深部(扁桃体、大脳基底核、海馬、視床、内側前頭葉、帯状皮質)を含む全脳結合の可視化を生体内で可能にする手法の開発を可能にした。
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