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2013 年度 実施状況報告書

小鳥のように鳴くマウス変異体を利用した新しい実験動物モデル

研究課題

研究課題/領域番号 24650235
研究機関大阪大学

研究代表者

内村 有邦  大阪大学, 生命機能研究科, 特任助教(常勤) (20513063)

キーワードモデル動物 / 音声コミュニケーション
研究概要

本研究では、これまでに私たちが構築してきた変異マウス作製系(DNAポリメラーゼdelta改変マウスを利用した新規ミュータジェネシス)により作製された「ヒト可聴音域で小鳥のように鳴くマウス変異体(sng変異体)」を利用して、新しい「音声コミュニケーションの実験動物モデル」の構築を図ることを目的としている。
平成25年度は、sng変異体の発声行動について、音声解析を中心とした行動実験と、中枢神経系の機能解析の2つの側面から解析を実施した。
音声解析では、sng変異体の発声行動の性差の有無の解析や、sng変異体が示す発声行動に学習依存性であるかどうかを明らかにするための聴覚遮断が発声行動に及ぼす影響について解析を行った。これまでの解析の結果、sng変異体の発声行動には雌の方がcall数が多い傾向があるなど、雌雄間で発声行動に違いがみられ、聴覚遮断は、発される音声をより単調な波形の音声に変える影響をもつことなどが明らかになった。
中枢神経系の解析では、最初期遺伝子c-fosを利用したin situハイブリダイゼーションによる発声行動を支配する神経基盤の解明と、中枢神経系に作用する薬剤の投与が発声行動に及ぼす影響の2点に絞って解析を進めている。これまでの実験で、いくつかの領域で、発声行動をしているsng変異体に特異的なc-fosのシグナルが観察された。一方で、明確な発声行動の変化を引き起こす薬剤は見つけられなかった。
今後、上記の実験について、より詳細に解析を進めることで、sng変異体を利用した、新しい「音声コミュニケーションの実験動物モデル」の構築を進めていこうと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

発声行動に着目した行動実験や、発声行動に関与する中枢神経系の解析が順調に進んでおり、着実に成果が得られているため、「おおむね順調に進展している」と考えた。

今後の研究の推進方策

sng変異体が示す発声行動を支える中枢神経系の役割を明らかにしていくことに重点を置いて、解析を進めていく。これにより、新しい「音声コミュニケーションの実験動物モデル」の構築を図りたい。

次年度の研究費の使用計画

計画通りに、物品などを購入したが、端数として残金が生じた。
残金についても加味して、当初の計画通りに研究を進めていくことを計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] DNA replication errors that fuel genetic and phenotypic diversities in mammals2014

    • 著者名/発表者名
      Arikuni Uchimura
    • 学会等名
      International Symposium on “Germline Mutagenesis and Biodiversification”
    • 発表場所
      Kyushu University
    • 年月日
      20140321-20140322
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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