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2012 年度 実施状況報告書

マウスES細胞の維持に必須な遺伝子群の網羅的探索

研究課題

研究課題/領域番号 24650236
研究機関大阪大学

研究代表者

堀江 恭二  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30333446)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2013-03-31
キーワードES細胞 / ハプロイド / ベクター
研究概要

(1)ハプロイドES細胞の培養条件
ハプロイドES細胞は、培養過程で、自然にディプロイド化する。このため、細胞を継代する過程で、FACS解析で核型をモニターして、定期的にハプロイド細胞のみをソーティングする必要があった。また、ソーティング後には細胞の増殖が著しく低下する傾向も認めた。網羅的な遺伝子破壊を行うには、多数のハプロイドES細胞へ変異を導入する必要があるため、上記の問題点を解決することが重要と考え、ハプロイドES細胞の培養とソーティングの条件を検討した。具体的には、血清の添加の有無やフィーダー細胞の有無、ソーティング前のHoechst33342による染色条件、ソーティングにおけるgating等を検討した。
(2)ベクターの導入法の検討
網羅的に遺伝子を破壊するためには、ベクターの導入効率を高める必要がある。GFP発現ベクターを用いて導入のための条件を検討した上で、変異導入用ベクターを用いた実験を施行した。
(3)ハプロイドES細胞におけるCre遺伝子の発現系の構築
本実験では、ベクター内のlox配列を効率的にCreタンパクで反転させる必要がある。我々は以前に、ディプロイドES細胞において、遺伝子ターゲティング法を用いて、ゲノムの特定の場所へCre-ERT2融合タンパクの遺伝子をノックインすることで、効率的にCre-ERT2融合タンパクを発現させることに成功していた。しかし、同様の方法では、ハプロイドES細胞における遺伝子ターゲティングは効率が低かった。そこで、他の手法でのCre-ERT2融合タンパクの発現法を検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

24年度中に、Cre依存的な遺伝子破壊ベクターをES細胞へも網羅的に導入して、ハプロイドES細胞の網羅的遺伝子破壊を終える予定であった。しかし、網羅性の達成という観点からは、Creによる組換え効率と、ハプロイドES細胞へのベクターの導入効率が、未だ不十分であるため、実験条件の再検討を行うこととした。研究遂行上の問題点を浮き彫りにできた点では、今後につながる結果が得られたと考えている。

今後の研究の推進方策

Creによる組換え効率を高めるために、ベクターのlox配列の塩基配列を変える。Creによる組換え効率が高まらない場合は、Creによる変換が行われた細胞のみをベクター挿入部位の決定に用いるようにPCRプライマーをデザインする。

次年度の研究費の使用計画

当初予定していた網羅的な変異細胞ライブラリーの作製をとりやめたため、24年度の研究費に未使用額が生じたが、25年度に実験条件を改良の上でライブラリー作製に要す試薬を購入し、ES細胞における必須遺伝子同定の研究を実施する。

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公開日: 2014-07-24  

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