ナノダイヤモンド粒子は低細胞毒性および高生体適合性を示すことから,医学・生物学の分野に応用性が追求されている。本研究では蛍光プローブの開発を目的として、ナノダイヤモンドにイオン注入の手法を用いて不純物、あるいは損傷(空孔)を効率よく導入して発光センターを形成する研究をおこなった。 はじめ市販ナノダイヤモンドにSiVセンター形成を目指してSi+Heの共注入をおこなったが、SiVセンターの作製には至らなかった。そこで、高純度の単結晶および多結晶のダイヤモンドにSiを始め様々な元素のイオン注入、アニールをおこなった結果、シャープな発光分布を持ちかつ強い発光強度を持つ発光センターの形成が確認された。
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