研究概要 |
(2)標的化ニ酸化チタンナノ粒子と超音波照射を用いたin vitroがん幹細胞傷害の評価 (H25年度:仁宮ならびに大学院生Aで2-a, 2-bを担当) (2-a)がん幹細胞に対する傷害効果の評価:上記(1)にて作製した標的化二酸化チタンナノ粒子を乳がん細胞MDA-MB-231に結合・取り込ませ、様々な周波数(低:40 kHz, 中:300 kHz, 高:1 MHz)の超音波を照射し、その後、乳がん細胞MDA-MB-231の生細胞数をメチレンブルー染色法にて測定し、ならびに、細胞集団内のがん幹細胞形質(CD24(+), CD44(-))の割合について蛍光免疫染色フローサイトメトリーにて測定した。発生するラジカル量についてはサリチル酸の酸化を指標に評価する。これらにより、がん幹細胞の殺傷に最も適した超音波周波数、強度などの照射条件を策定した。 (2-b)がん幹細胞に対する傷害メカニズムの解析:本手法によるがん幹細胞の膜損傷(ネクローシス)を評価するため、膜酸化をDPPP試薬を用いて評価し、膜損傷を電子顕微鏡観察により評価した。さらに、アポトーシス発現を評価するため、DNA断片化(DAPI染色)、フォスファチジルセリンの膜反転(AnnexinV 染色)、ミトコンドリア膜電位の消失 (JC-1染色)などを指標に評価した。
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