研究分担者 |
富川 盛雅 九州大学, 大学病院, その他 (60325454)
池田 哲夫 九州大学, 大学病院, 准教授 (60585701)
長尾 吉泰 九州大学, 大学病院, その他 (70608968) [辞退]
前原 喜彦 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80165662)
橋爪 誠 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90198664)
神代 竜一 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (10631591)
沖 英次 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70380392)
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研究実績の概要 |
1) 拡張現実感(Augmented Reality)表示システムの開発と手術室での応用:MRI で同定したボリュームデータを腹腔鏡の視野に重畳表示する拡張現実感表示ナビゲーションシステムを構築した。実際の手術室環境で全身麻酔下に臍部トロッカーより気腹し、0.4T open MRIにて用いて患者の体表に付けたマーカーを参照点とした腹腔画像を撮影した。光式センサを座標系の基準に用い、MRI のボリュームデータを腹腔鏡画像にレジストレーションした。腹腔内手術5例に要したMRI撮像時間は40±9.4分、ナビゲーション時間は34 ±22分で、基準位置合わせ誤差(FRE : Fiducial Registration Error)は6.88±6.18 mmであった。(Tsutsumi et al., Surg Endosc 2013) 2) 超常磁性酸化鉄製剤(SPIO)を用いたOpen MRI での胃癌センチネルリンパ節画像獲得:1) ファントムでの検討でSPIO, Resovist 1000倍希釈、MRIはT2強調、高速スピンエコーの条件にて脂肪とのコントラストが最大となった。2) 大型動物(豚)を用いたin vivoでの検討は実験用で設置しているOpen MRI 装置0.3T AIRIS-II(日立メディコ製)を用いて行った。ブタに小開腹をおき、胃前壁を切開し、粘膜下にSPIO 原液を注入し、MRI にて注入部近傍のリンパ節に信号変化が検出された。胃粘膜下にSPIOを注入して20分後に、MRIにて5mm大のリンパ節が低信号に描出され、30分後に最も鮮明に描出された。術中ナビゲーションシステムを用いて腹腔鏡下にリンパ節生検が可能であった。3) 腹腔鏡下胃切除術を施行した胃癌症例(n=7)で0.4T open MRIを用いて術中にナビゲーションを行い、センチネルリンパ節を確認した。センチネルリンパ節は100%(7/7)検出でき、平均センチネルリンパ節個数2 .1個であった。
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