研究課題/領域番号 |
24650303
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
内田 俊毅 福岡大学, 医学部, 講師 (00330910)
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研究分担者 |
立花 克郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40271605)
小川 皓一 福岡大学, 医学部, 准教授 (60078780)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 電磁波 / アポトーシス / ミトコンドリア / 電子伝達系 / 白内障 |
研究実績の概要 |
前年度までに行った電磁波測定によって、アポトーシスを誘導する電磁波成分を解析することができた。しかし、さらに詳しい電磁波成分の効果については、解析できた周波数が予想よりもはるかに高周波成分を含んでいたため、電磁波造波装置を使って成分照射するための機器が非常に高額になってしまった。そのため、対応する高機能の機器が購入不可能で造波できず、電磁波をフィルターによってセパレートすることを試みた。しかし、周波数が高く不可能で、さらに電磁波を有効にプロテクトする方法を確立できないまま、電磁波の実験者への影響が出現したため、成分分離作業を中断し、複合波のまま実験を継続した。
正常の神経細胞では、複合電磁波でアポトーシスが誘発され、さらに、ミトコンドリア内の電子伝達系を破壊していることを突き止めた。しかし同時に、癌細胞の神経芽細胞ではアポトーシスが誘発されず、短い照射では、細胞増殖を認めた。このことは、癌細胞には、正常細胞よりもミトコンドリア内の電子伝達系の働きが高く、酸化に対する強い抵抗力を持っていることが考えられたため、このメカニズムを解明することによって、今後の癌治療戦略に新たな道筋を見つけることが可能になることが期待された。
また上述のように、実験者に、原因不明の突然の重度の白内障が発生したため、水晶体への電磁波の影響の存在の有無についても実験した。豚眼の水晶体に複合電磁波を照射したところ、コントロール群と比較して、早期に劣化と水晶体の扁平化を来たしたため、水晶体の細胞内部構造の脆弱化を誘導した可能性が強いと考えられた。 今後、さらに生体内での反応を含めて、再検討を行う予定である。
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