研究課題/領域番号 |
24650306
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
上月 正博 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70234698)
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研究分担者 |
伊藤 修 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00361072)
三浦 美佐 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (30612014)
長坂 誠 東北大学, 大学病院, 助教 (70375062)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 腹部 / 微弱電気刺激 / 膀胱尿道カテーテル長期留置患者 / 老人保健施設 / ADL改善 |
研究概要 |
これまでわれわれは、心不全患者や呼吸不全患者など運動療法不能の患者に対して、下肢微弱電気刺激療法を施行し、微弱電気刺激施行の安全性と筋力増強、血流増加、運動耐容能向上などの効果を報告してきた。 今回は通常の老人保健施設で運動療法の困難な膀胱尿道カテーテル長期留置患者を集めた。まず協力施設にて約3ケ月程度のリハビリテーションを行い、機能的にプラトーで有ることを確認したのちに、骨格筋微弱電気刺激療法の効果について微弱電気刺激介入期間の前後で比較検討した。検討項目は、日常生活活動(FIM)・筋力評価・膀胱機能評価である。電気刺激は、両側腹直筋・内外腹斜筋・腹横筋に対して行った。刺激条件は、30Hz、10秒のon-off、矩形波に設定した。刺激強度は被験者が認容可能な最大レベルとした。刺激時間は30分間とし、この電気刺激を1日1回、1週間に7日間、計8週間で施行した。 その結果、膀胱尿道カテーテル長期留置患者に対して、微弱電気刺激での排尿機能には変化を認めなかったが、日常生活活動(FIM)の改善、腹筋の筋力増強を認め、対照群と比較して感染症による発熱が少なく、予後が良好であった。また当初懸念された疼痛や筋疲労の自覚症状や、腹部内臓器および電極貼付部皮膚に対する悪影響は認めなかった。したがって医療管理のために不活動下におかれた膀胱尿道カテーテル長期留置患者に対する骨格筋電気刺激療法の効果とその安全性の確認ができた。このデータの一部は、Proceedings of the 7th World Congress of the International Society of Physical and Rehabilitation Medicineや英文原著論文などに発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画のとおりに順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は対象者を増やし、介入期間や観察期間を長期化する。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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