研究課題/領域番号 |
24650311
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
竹内 真太 浜松医科大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (10599898)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 位相同期 / 心拍リズム / 歩行リズム / 虚血性心疾患 / 心不全 / トレッドミル歩行 |
研究概要 |
本研究の目的は、健常者の運動中において有益な作用を持つと推測されている心拍リズムと運動リズム間の同期現象が、心機能が低下している心疾患患者の運動中においてどのような生理学的作用を示すのか検証し、心疾患患者に対する効果的な運動療法の開発に貢献することである。心拍リズムと運動リズムが同期している際には、心臓後負荷の軽減、一回拍出量の増加、活動筋への血液供給の増加が起こると推測されており、運動療法を行う心疾患患者に対しても有益な作用を有していると考えられる。 今年度は、研究対象となる心疾患患者のリクルートおよび、心拍-運動リズム間の同期現象を誘発した際の正常な生体反応を確認するため、若年健常者のデータを測定した。同期現象を誘発した歩行の生体反応は通常歩行と比較することで検証した。対象者はトレッドミル上を通常歩行の速度で歩行し、自らの通常歩行時の歩調に設定したリズム音と、心拍計からの心拍同期音のそれぞれに歩調を合わせた歩行をランダムに行った。心拍-運動リズム間の位相同期の発生が確認できた対象者では、酸素摂取量、酸素脈、下腿筋血流量において若干の増加を認めた。またステップ数と心拍数には条件間で差を認めなかった。以上のことから、通常歩行速度で歩行中の健常者において、心拍-運動リズム間の同期現象の発生は、活動筋への血流量および酸素供給に貢献していると考えられたが、その効果量は少なかった。次年度では、心疾患患者において同様のプロトコルを実施し、心機能が低下している条件における心拍-運動リズム間の同期の発生とその効果について検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の対象である心疾患患者のリクルート状況が悪く、対象者数が確保できていないため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は、心疾患患者の運動療法において心拍-運動リズム間の同期現象を応用した際の効果を検証することであり、即時効果を検証した後に長期的効果を検証する予定である。しかし、対象者である心疾患患者のリクルート状況が思わしくないため、即時効果の検証が不十分である。そのため、次年度では引き続き心疾患患者のリクルートを実施し、即時効果の検証を行い、心疾患患者において心拍-運動リズム間の同期現象の発生がどのような生理学的作用を示すかを明らかにする。現状では、期間的に長期的効果の検証は困難である。この点については、心疾患患者のデータと健常者のデータを比較し、心機能の低下という正常からの逸脱が心拍-運動リズム間の同期現象の発生とその効果にどのような影響をおよぼすのかについて検証することで補完する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費は約900,000円である。今年度の状況から、次年度の長期的効果の検証は困難と考えられる。そのため、次年度の人件費、謝金として予定していた額を減額し100,000円とする。また、測定に使用する消耗品の補充に300,000円、学会参加費として200,000円、論文の投稿料や印刷費用等の雑費として300,000円を予定している。
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