研究課題
1. 新規間葉系幹細胞をマウスES細胞から安定して大量に作成する技術を確立した。それにより、マウスの損傷骨格筋に細胞移植が可能となった。本成果を国際特許(米国)と日本国内特許として申請し、共に取得した。2. マウスの前頚骨筋を座滅損傷させる損傷骨格筋モデルを作成し、これに間葉系幹細胞を移植する実験を行った。 その結果、細胞移植により骨格筋および運動神経の再生が促進され、機能の回復が約1週間早くなった。この研究成果は英文の原著論文として発表した。3. しかし本間葉系幹細胞を損傷していない正常な骨格筋に移植しても細胞は生着できない。そこで細胞生着の足場形成に必要な物質を探索した結果、間葉系幹細胞が産生するTNF stimulated gene 6 (TSG6)が必須であることを見出した。現在その結果を論文にまとめている。4. 本研究のメインはマウスES細胞(多能性幹細胞)から組織幹細胞(間葉系幹細胞)を作成する事であるが、逆に間葉系幹細胞からiPS細胞(多能性幹細胞)を作成することを試みた。 その結果、作成効率を上げてマウスに比べて作成の難しい、ラットのiPS細胞を樹立することができた。具体的には所属研究機関で解析しているヒトメタボのモデル(肥満)ラットおよびそのコントロール正常ラットの脂肪組織より間葉系幹細胞を採取し、それらからiPS細胞を樹立した。本研究の成果を特許出願し、また論文を作成して現在投稿中である。
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BioResearch Open Access
巻: 2巻、4号 ページ: 295-306
10.1089/biores.2013.0012
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